第2章 手越的増田。
「あれ?」
「なんだよ、まだ何かあんのかよ。」
「てごしからは?」
「…何が。」
……まさか、
このオトコ。。
「てごしからありがとうって
言われてないなぁーって思って♡」
マジか。マジかよ。。
カメラも何もないのに何やらせる気なんだよ。
コワい、コワいわ。
やっぱ増田貴久、怖いわーw
「ね、てごしからは?」
「……そんなん
いちいち言わなくてもわかんだろ!」
「てごしてごし、そういうトコじゃないの?」
「何が!」
「ん?…言った方がいい?」
「いいいい!やっぱいい!!」
でたよ! また上からだよ!
しかも、図星過ぎて耳がイタイ。。
まっすーとか慶ちゃんはそういう…
女の子が言ってほしいこと、
さらっと言えちゃうんだろうな。
一人っ子のオレやシゲには
難しいことなんかもさ。。
「…てかさ、何で急に呼び方のこと気にしたり、
そんなこと言ってきたりすんの?」
「別に…理由なんかないよ。」
「じゃ、オレも言わねー。」
「「……………」」
「………だって、てごし…
最近シゲとばっかじゃん………」
うわうわうわうわ!!
聞いたオレがバカだったわ!!
こっちまでおかしくなりそうだから
マジで止めてくれ!!
「オレ言ったから、次てごしね!
ね、てごしは??」
電話越しに感じる、
まっすーのキラキラした視線。。
「……いつも、感謝してるよ。
そもそもまっすーがいなきゃ
オレ、今ここにいないし。。」
「うん、知ってるー♡
これからもNEWSの歌、
一緒に引っ張っていこうね!
……てごしがNEWSで、
よかった…。
おやすみ!」
今まで聞いたどの声よりも
甘い声でそう言い残して電話を切るまっすー。
…………不覚にも
まっすーのファンのコの気持ちが
ちょっとわかってしまったオレ自身に動揺が止まらない。。
止めろ!
頼むから止めてくれよ、オレ!!
オトコ同士の恋愛にも寛容なオレだけど、
テゴマスだけはシャレになんねーわ!!
ていうか、相方相手に
何ドキドキしちゃってんだよ、
オレの心臓君はよ!!笑
あぁ! もう!
ていうかマジで笑い事じゃないわ……。
その日、
ソファーに突っ伏したまま悶々として、
明け方まで寝付けなかったのは
オレだけの秘密―――…。