第4章 テゴマス的タチ位置。
ガチャ。
「あ、やっと来た。
てごし、遅いよ。笑」
「オレ……いいよ!」
「……何? 突然。笑」
「だからっ!! いいよ!
オレがその…てごにゃんでっっ!!!」
「涙目で、何言い出すかと思えば…
先走りすぎなんだよっ。
てごしってば、ヘンターイw」
そう言ってソファから立ち上がって
オレに近付いてくるまっすー。
「あの…さ。てごしも。
小山とシゲだってそうだと思うんだけど…、
ヤりたくて選ぶ相手じゃないじゃん?
だって、大変じゃん。
その、イロイロ…さ。
わかんないよ?
先のことはわかんないけど、
今はそんな、
てごしに無理させてまで
どうこうなりたいっていう欲求って、
そんな、なくて。
オレはただ…
一緒に過ごす時間が増えたらいいな
って思ってる。
てごしと、2人でさ。」
「……でも、どうすんのさ。
欲求不満になって、
他の人のとこ行きたくなっちゃったら…
どうすんのさ!」
「……そんなことでどっか行っちゃうの?
てごしは。」
「もう…、また!
まっすーってズルい男なんだね!
ここまでだったなんて、知らなかった!」
「なんでよ。笑
1個もズルくないじゃん。」
「ほら!
1個もズルくないって思ってるとこが
もうズルいじゃん!!
だいたい…さ、
オレ、1回諦めてんのよ、増田さんのこと。」
まっすー、
鳩が豆鉄砲食ったみたいな顔しちゃってる。。
別に、思ってないからね!
かわいいとか、思ってないからね!!
「ないないない!
それはないわ。笑
だって、オレ
別に降って湧いた感情じゃないんだから。
なんならもう、十何年越しよ。
てごしはその頃自分に一生懸命でさ、
そんな余裕、正直なかったでしょ?」
「別に、関係ねーし。
どっちが先とかどっちでもよくてさ。
オレが諦めたことあるって話だし。」
「いやいやいや、貴方よ。
言い出したの貴方だからw」
「でも、諦めたことがあるのはホントだから。」
「え~? いつ~??」
「……胸に手当てて考えてみなよ。」
「…"ないです"」
「…なんなんだよ、
その気持ち悪い声芸はよw」
「いやいや、ほんとわかんないのよ。
教えて?」
「じゃあ、聞くけどさ、
オレがまっすーと同じ香水に変えたとき
何でまっすーも逃げるように変えて
違う匂いにしたの?」