第4章 テゴマス的タチ位置。
適当にコンビニでつまみと酒を買って
まっすーの後ろを歩くオレ。
まっすーの後ろ姿、
好きだなぁ。。
さくらちゃんも言ってたっけ。
歩く姿がかっこいいって。
あのときは笑いとばしたけど、
実は、、わかる。
そんなことを考えながら歩いてたら、
まっすーが立ち止まって
「ここ。」とマンションを指差した。
「えっ! ここ?! すごっ!!!
オレのことバカにできないくらい
いかにも芸能人ーなとこじゃん!!笑」
「……あんま騒ぐなよ。
別に…、普通だろ。
11階がいいってのと、
自分の持ってる量分の
服の部屋が欲しいって言ったら
ここだっただけだよ。」
「え…? 何で11階なの??」
「それ……、聞く?」
「あ……えっと…」
鏡で見なくてもオレが今、
どんな顔をしてるかわかる。。
「……いこ。」
またしても
コクンと頷くだけが精一杯のオレ。。
なんだよ…
なんなんだよ!!
乙女かよ、
オレは。。
まっすーがエレベーターの
"11"の階数ボタンを押す。
ボタンを押す度に
どんな気持ちでいたんだろう。
まっすーは。
オレのコト、
思い出したりしてくれてたのかな…。
エレベーターの階数表示が11に近づくにつれ、
緊張しすぎて吐き気まで催してきたオレ。。
このまま何も喋らなかったら
本気で吐きそうな気がしてきて、
無理矢理話題を探す。
「まっすーさ、
いつからこのマンション住んでんの?」
「ん? ふふ。内緒♡」
「また増田さんお得意の
秘密主義ですかw」
「あ、着いたよ。」
そう言ってエレベーターを降りると、
エレベーターから一番遠い部屋の前で立ち止まる。
ヤバ…。
増田さんが鍵を開ける仕草にまで
ドキドキしちゃってるオレってば、
相当イッてんな。。
「はい、どうぞ。」
そう言って
ドアを開けてくれるまっすー。
「お邪魔……します。。」
玄関に入ったものの、
緊張しすぎて靴も脱がずに
ボーッと突っ立ってるオレ。
「何、やってんの…。笑」
「や、だって、やっぱ、
遠慮しちゃうじゃん。
オレなんかが、いいのかなって。。」
「……言っただろ?
てごし以外嫌だって。
あんま、何回も言わせんなよ。」
そう言ってまっすーは
部屋へ向かって行った。