第14章 オレンジ色と影と月
▲▽▲▽▲▽菅原side▲▽▲▽▲▽
田「スガさん!」
閉まった扉を見つめていると田中が走り寄ってきた
田「今結月さん来てなかったスか!!」
声が聞こえた!と笑顔で話しかけてきた
「田中お前耳良いなー、ほらこれ結月からの差し入れ」
田「Σえぇ!!結月さんの手作り弁当!?
お俺もったいなくて食えねえ...」
うおぉぉーと涙をながして喜ぶ田中を無視して
日向と影山に手渡した
影「あの...」
日「食べて良いんですか?」
「そりゃあ食べる為に作ってくれたんだからな!」
日、影「「アザース!!」」
田「お前らありがたく食えよ!!
結月さんが早起きして作ってくれた"手作り"なんだからな!?」
日、影「「結月さん?」」
田「おう!潔子さんが女神なら結月さんは天使だ!!」
日「なあ影山、潔子さんって誰だ?」
影「俺が知るか」
日「じゃあ結月さんって誰だ?」
影「だから!知らねえっつってんだろボゲェ!!」
日「いってぇー!!何すんだ影山!?」
ゲシッと蹴飛ばされ顔面を床で強打し影山に食って掛かる日向
その横で我関せずでひたすら潔子と結月を褒める田中
何やってんだこいつ等はこんなので試合に勝てるのか?
はぁっと溜息を吐きふと時計を見て慌てた
「もうすぐ7時だぞ!
日向と影山は早く出て行かないと見つかるぞ!?」
日、影「「Σゲッ、お疲れっしたー!!」」
荷物を持ち慌てて体育館を出て行く2人を見送って田中の方をみた
田「で、我がバレー部には麗しの女神が...
ごく稀に天使が顔を出して...」
自分の世界に入り込み訳が分からないことを1人で喋っている
うん。見なかった事にして暫くほっとくか
その後やって来た縁下に頭を叩かれやっとこっちの世界に帰って来た田中
部活が始まる前に結月に貰ったおにぎりを泣きながら食べていた