第11章 柑子色(こうじいろ)
『孝支!』
菅「結月どうしたの?」
今日は始業式だけで午前中で学校が終わり
帰る準備をして孝支に声をかけた
『家までの道も覚えたし先に帰るね
それと私今日からバイト行くから帰る時間が遅くなると思う』
菅「Σえっバイト!?いつの間に面接受けたの??」
『こっちに着て直ぐかな?
お母さんには言ってあるから
じゃあ部活頑張ってね』
澤「気をつけてな」
『ありがと大地また明日ね!』
手を振り別れるといったん家に帰り着替えと食事をすませ
16時からのバイト時間に間に合うように家を出た
『おはよーございまーす
今日からよろしくお願いします』
?「結月ちゃ~ん待ってたよ
今日からよろしくね♡」
にこやかな笑顔で出迎えてくれたのは結月のバイト先の
"嶋田マート"の嶋田誠(25歳)
嶋田マートは輪切りにされた豚の標識が目印だ
嶋「いや~結月ちゃんみたいな可愛い子がうちに居てくれたら商売繁盛間違いなしだね♡」
俺も仕事頑張れるよと言いながら従業員ロッカーに案内してくれた
エプロンを受け取り嶋田について仕事を教えてもらう
嶋「結月ちゃん物覚え速いね~」
『いえいえ、嶋田さんの教え方が良いんですよ』
嶋「結月ちゃん"嶋田さん"じゃなくて"誠さん"ね!
うち嶋田だらけだから苗字だと分かんないし」
『了解です誠さん』
なぜか嬉しそうに悶えて赤くなる誠さんにハテナマークを浮かべて
教えてもらった仕事をこなしていった
『お疲れ様でした~』
20時になりバイト終了時間になり誠さんに挨拶をして店を出た
嶋「結月ちゃんもう遅いし送ってくよ!」
『Σえっ?!誠さん仕事は良いんですか?』
嶋「この時間はお客さん少ないし親父だけで大丈夫だよ
お店よりも結月ちゃんに何かあったら大変だよ!」
『ありがとうございます
じゃあお願いしますね』
家に着くまでの道のりで誠さんと色々な話をした
バレーが好きだと言うと
自分は元烏野バレー部のWSでジャンプフローターサーブが得意とか
サーブが決まった瞬間"この一本のために何十時間も練習したんだ"と
"この瞬間をまた味わえるならキツい練習もやれるって思ったよ"と教えてくれた