第7章 ダークグレー
あの電話から数日後
今日は結月の17回目の誕生日
両親と一緒にディナーに出かけた
左手首に鉄朗から貰ったブレスレットをつけ
白地に赤い花模様のワンピースにデニムの上着を着た
父、母「結月誕生日おめでとう🎵」
『ありがとうお父さんお母さん』
個室でゆっくりと過ごし久しぶりの外食を楽しんだ
食後に出てきたケーキを平らげ紅茶を飲んでいると
父からプレゼントを貰った
『開けていい?』
ワクワクしながら袋から取り出し箱を開くとシルバーネックレスが入っていた
小さなリングと王冠のチャーム付き
『わぁ可愛い🎵
コレってピンキーリング?』
父「ああ。娘の誕生日にシルバーアクセサリーを送ると
幸せになれるって聞いてね」
母「チェーンに通してるけどリングとしても使えるから
後ね、リングには結月の誕生石のブルームーンストーンが付いてるのよ🎵」
『ありがとう大事にするね』
早速ネックレスをつける
『どう?似あう?』
父「うん!良く似合ってるよ
流石私達の娘だね」
母「ふふふっそうね」
『あっそうだ鉄朗からクリスマスに貰ったブレスレットにも
ブルームーンストーンが付いてるんだよ!』
母「あら、ホントお揃いね」
楽しい時間はあっという間に過ぎ
レストランを出てタクシーを捕まえようと大通りに向かって歩く父と母の少し後ろを歩きながら
結月は貰ったばかりのネックレスを見つめた
幸せになれると送ってくれたプレゼントに頬が緩む
前世では早くに両親を亡くし施設で過ごした結月
生まれ変わってからと言うもの両親に愛され幸せな日々
これからもこの幸せが続くと思っていた
男「迎えに来たよ、結月」
この男にあうまでは........
飛び交う人々の叫び声
取り押さえられ訳の分からないことを叫ぶ男
そして...目の前には動かなくなった血まみれの両親
『お父さん?お母さん?
ねえ起きて起きてよ!?やだ!嫌だよ!
1人にしないで!? イヤァァァァー』