第18章 カラスVS 赤いネコ
15-12音駒高校リード
相変わらず日向は影山のトスを返すだけで精一杯だ
滅茶苦茶な体勢からでもボールを返せるのは日向のバランスが良いからである
初めてのプレーを出来ないのは当然
しかし、どんなことにでも"やってみる"から始まる
日向の憧れのエース"小さな巨人"も
最初から上手かったわけではない
ブロックの高さに敵わないなら その隙間から狙って打つ...
わざとブロックの指先に当てて弾き飛ばす...
そうやって、小柄な自分の戦える道を作って行った
"翼"が無いから人は飛び方を探すのだ
日向がはじめてブロックを避けた が
武、菅「「あーっアウトかーっ」」
犬「...すげえ...
すげえな!ショーヨー!!」
日「...もう一回」
――もう一回
日向が頂で留まる一瞬に
最高打点へボールを置くように影山はトスを出す
そして狙いを定めて日向はスイング!!!
スカーーン!! トスが少し高かったため見事に空振った
菅、武、烏
「「「ああ...」」」
山、孤、夜
「「「おぉ...」」」
影「チッ」
田「Σあっ!?」
日向が失敗したボールを大地が拾った
西「Σうおお!?ナイス尻拭い大地さんっ」
日「キャプテンッ」
黒「入ってるぞ!!」
山「前 前 前!!」
犬「ふんむっ」
落ちると思ったボールだが犬岡が拾った
夜「ナイス犬岡!」
黒「研磨カバー!」
孤「虎」
山「こいやァァァ!!」
田「Σ行くぞ日向ァ!
腹に力入れてェ!ぜってえ抜かさねえって気合手に込めてえっ!!」
田、日、澤
「「「せーーーのっ...」」」
田「ツシャア!!」
山「くそっ...!」
綺麗に止めたブロックだったが海がナイスカバーし
もう一度研磨が山本にトスを上げた
山「...たとえ攻撃力が平凡だと言われようとも!
俺が音駒のエースだ!!!」
3人がブロックに跳んだが山本のスパイクは烏野のコートに落ちた
山「Σッシャアアア!!」
夜「ナイス山本!!」
犬岡と日向に感化されたのかいつもに増して気合が入る山本
そして日向と影山
"変人速攻"と"マトモな速攻"の使い分けが出来れる様になれば
"鬼と金棒"ではなく"鬼と鬼"になる