第15章 音駒と練習試合の朝(…試合関係なくね?)
筑『まぁ…雑用、掃除、精神と肉体トレーニングは基礎中の基礎ですからね。手当ても自分で出来ないと追いつかないし…』
烏「ちょっと待て!道場って…まさかあの最狂じじぃのっ」
武「烏養君、ご存知なんですか?」
筑『サイキョーって、たぶん最も強いって意味じゃありませんよね。おそらくそのクソジジィで合ってます』
烏「マジか!てことはお前孫かよっ…似てねーから全くわかんなかった。こいつの道場のじじぃがウチのじじぃの知り合いでよー、会うたび新技くらわされてたんだよ」
武「へぇ!それは奇遇ですね」
筑『オレ母親似なんでクソジジィとは似てないってよく言われるんです。なんか、迷惑かけてたみたいでスンマセン…あのジジィ根っからの戦闘狂で常にバーサク状態なもんで』
烏「いや、お前も大変そうだな…でも、そうか秋月」
武「烏養君?」
筑『…なんスか、嫌な予感するんであんまり聞きたくないんですけど』
烏「今日から部員のトレーニングに加われ。あと指導とアドバイスも頼む」
武「急にどうしたんですか?」
筑『ええー…バレーと武術じゃ必要な筋肉も違うじゃないですか』
烏「お前から見て、最低限必要だと思う点を厳しく教えてくれるだけでいい」
武「…バレーが専門でなくとも出来ることはあるというわけですね」
筑『でも、なんでオレまで一緒にトレーニングする必要が…』
烏「教える側ができねぇんじゃ説得力に欠けるからな。お前なら余裕だろ」
武「ああ、なるほど」
筑『えええー…メンドく…いやほら、オレただの臨時マネだし』
烏「俺なんて今回限りのコーチだ。でも秋月はそうじゃないんだろ?だったらいいじゃねーか」
武「秋月くん、僕からもお願いします」
筑『ちょ、先生っ、頭上げて目立つヤメテ!』
烏「ほれ、早く頷かねえとあちらさんが変な目で見てくんぞ」
武「お願いします」