第15章 音駒と練習試合の朝(…試合関係なくね?)
筑『おはようございます…あれ?烏養コーチ、なんか今日匂いますね』
烏「なっ…やっぱタバコ臭ぇか?」
武「おはようございます、秋月くん」
筑『や、臭いワケじゃなくて、なんつーか…嗅いだことある系の人工的に作られた香りがします』
烏「それはホントに臭くねえのか」
武「フローラルで良い香りですよね」
筑『べつに臭くはありませんて。フローラル…部屋の消臭剤的な?』
烏「そんなもん使うか!俺は人間だ」
武「当たらずとも遠からず、でしょうか」
筑『方向性は合っていると。じゃあ消臭…んー、制汗剤?』
烏「それだとタバコの臭いは消えねぇだろ」
武「惜しい、あともう一押しです」
筑『えー、他になんか……あっ、わかった!アレ、あの服とか靴とか布系にかけるヤツ!』
烏「名前を言ってみろよ」
武「代名詞では正解はあげられませんよ」
筑『あー、なんだっけ!?えーっと…あれなんだけど、CM映像まで出てんだけどっ…』
烏「あと残り5秒…4…3」
武「頑張ってください」
筑『うええ、ちょ待っ…だあ!ド忘れしたあ!』
烏「…0、はい終了〜。時間切れだ」
武「残念でしたね」
筑『くっそー…で、なんでしたっけ?あれの名称』
烏「ファブリーズ」
武「ちなみに香りはラベンダーです」
筑『ああっそうだよ、それだよ何で忘れたかな〜!』
烏「物忘れするにゃまだ早ぇぞ、もっと日頃から頭の体操しとけ」
武「成績はそれほど悪くないんですけどねぇ」
筑『興味ないことには頭働かないんスよ…』
烏「せめてバレーについては勉強しとけ。臨時でもマネージャーだろうが」
武「あ、でも雑用や手当てやトレーニングについては詳しいですよね。さすがはあの秋月道場で育っただけはあるなぁと思いましたよ」