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【ハイキュー!!】月と影の奏で R18

第1章 朔


「なんでこんな事になったんだっけ…?」

窓の外の明るい光を眺めながら、寝起きのぼーっとした頭で呟けば、マグカップに入ったコーヒーを片手に蛍がこちらを振り返った。

「なんか言った?」
「ううん。ひとりごとだよ。それより蛍、今日も朝ご飯食べないの?コーヒーだけ?」
「朝練終わってから食べるから平気。和奏が作るなら食べてあげてもいいけど。」

ん。と蛍がコーヒーの注がれた私のお気に入りのマグカップを差し出す。

「冗談でしょ?女子の朝の用意は時間がかかるんですー。蛍の朝ご飯作ってる暇なんてないの。」

我ながら可愛くない返答も、蛍にとってはいつもの事で、興味無さそうにコーヒーをすすっている。
向こうだって長い付き合いで、私の返答などお見通しなのだろう。

洗面台で顔を洗いながら、ふと考えを引き戻される。
そうそう。なんでこんな事になったんだっけ。
記憶が数ヶ月前に遡る。
あの日はお天気が最悪な日だった。
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