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【ハイキュー!!】月と影の奏で R18

第16章 佳月


昨日の俺の決意は、何だったんだろうか。

少しでも早く和奏に会いたくて、いつもより早い時間に家を訪ねた俺を、和奏は少し青いような、驚いた顔で出迎えた。

昨日は突然帰ってごめん。

まずはそう伝えようと思っていたのに、言葉が出ない。
だって、和奏が月島と一緒に居るなんて、想像してなかったから。

「あの…飛…影山…くん。」

何…苗字で呼んでんだよ。
下の名前で呼ぶのには2ヶ月もかかったのに…
苗字に戻るには一晩かよ。。。

何で…月島と居るんだよ。
朝まで2人で何してた?

最悪だ。

昨日、和奏を1人になんてしなきゃよかった。

言いたい事はたくさんあるのに、思っている事は何も口から出てこない。

「和奏、無理しなくていいよ。王様とは僕が話すよ。」

奥から月島が寄ってくるのを、キッと睨む。

「お前、どの立場で言ってるんだよ。」

勝手に彼氏ヅラしてんじゃねぇぞ。

「…。だから、それを今から教えてあげるって言ってるんでしょ…。」

月島もこちらを睨みつけている。

「蛍!影山くんとは私が話すから、蛍は帰って!」

和奏が月島を睨みつけている。
でも、これは侮蔑を含む視線じゃない。
和奏が月島を睨んでいるのは、俺への憐れみからだろう。

影山くんと苗字で呼ばれている時点で、
和奏の言う話の内容なんて簡単に想像出来る。

「はぁ。ちょっとは僕の気持ちも考えなよね。和奏がそこまで言うなら、一旦帰るけど。…ねぇ、和奏が嫌がるよう事したら、許さないからね。」

最後の台詞だけ俺に向けて発した後に、月島が和奏の家を後にする。

和奏が嫌がるような事したら…って、
それこそ月島にだけは言われたくない。

それより、今は和奏だ。
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