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【ハイキュー!!】月と影の奏で R18

第14章 煙月


和奏の方に目線を送ると、振動する携帯を片手に見下ろしているだけだった。

「出ないのか?」

「あ…うん…。」

ザワっと全身に嫌な予感が走る。

和奏のこの反応…。
電話の相手は確認しなくてもわかる。

「月島か?」

「…。」

ほら。
まぁ、そんなの正解したって、全く嬉しくない。

「貸せ。俺が話す。」

見逃さなかった。
ベッドから俺が立ち上がると、和奏が焦った表情をしたのを。

「あの…、大丈夫。切っちゃうし。」

そんな慌てた表情で電話を切っても、逆効果だ。
そんなに俺と月島が話したら困るようなこ事があったのだろうか。
ずっと摘み取り続けていた不安の芽が確信に変わった。

「なぁ…合宿中に…。いや、あの晩に月島と何があった?」

きっと、なんの余裕もない顔をしているんだろう。
自分のことなのに、おかしくなる。

知っていた事だろう。
今更確認しなくても、合宿で和奏と月島の間に何かあった事くらい。

忘れた事などなかっただろう。
和奏がどれだけ月島の事を好きだと思っていたかくらい。

何も言えないのは肯定と同じだ。

「キスでも…されたのか?」

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