第12章 逆ハ?なにそれハムのお仲間おいしいの?(黒尾誕生日★番外編)
…………。
やっくんに頭を叩かれました。あいむそーりー。
でも夕方じゃなければいいの?ご飯の後ならおっけー?
「……なんで俺だけケツ蹴られんだ」
「黒尾くんだから」
「黒尾だから」
「今日は俺の誕生日祝いじゃねぇのか、扱い変わらねーんですけど」
おっと、そうだった!
優しくしてあげようと思ってたのに黒尾くんと話してたらつい優しさがどこかへ遊びに行っちゃってたよ。
「ごめんねついうっかり」
「お前うっかりが多すぎませんか?どんだけ在庫抱えてんだよ、さっさと処分しとけ」
「ここには俺たちしか居ねぇんだから、黒尾が全部引き取れよな。よし、そろそろ飯の準備しようぜ?足りないもんとかあったら、いけねーし」
「二人ともなんかわたしに酷くない?あ、やっくんの持ってきてくれた料理気になるー」
「……ニャンニャンも大概ひでぇけどな、色々と」
黒尾くんがなんか小さい声で言ったけど、料理が気になってしかたないからスルーしてカウンターへ向かう。
「なにが出るかな♪なにが出るかな♪はてさてふむーぅ♪」
「あはははっ、ニャンニャン笑わせんな!」
「ぶっひゃひゃっ、なんだその気ィ抜ける歌!」
「たぶん、昔見た子供番組で使われてた歌なんだけど知らない?……って、うわぁ!!」
やっくんがビニール袋から取り出したのは、なんと重箱だった。
重箱っ、三段重っ。
チラシで見た豪華なおせちを思い出すなぁテンション上がるぃやっふぅー!
「やっくんやっくん開ーけーてー!」
「わかったから落ちつけって!」
「小学生かよ……あ、見た目のままだった悪いっで!?」
余計な言葉を口にした黒尾くんの足はしっかり踏んで粛清しておいた。
本物の地雷だったら足ふっ飛んでるからな?フェイクでよかったと思え。
わたしの地雷はそこじゃない。
…………うん、テキトー言いました。地雷とかナイナイ。