第1章 【Forever mine:増田貴久】
「いかがだったでしょうかっ?
まっすーの美声はっ。笑」
「んー、その一言がなかったら
もっと良かった。笑」
「いいねいいね!笑
笑顔の恵麻ちゃん捕獲ー♡」
そう言いながら
優しく、、
抱き寄せられて――…。
「オレはね、どんなときも
恵麻に逢いたいだけなの。
理由なんて……
それだけで充分じゃない?
誰かを羨む必要も
引け目を感じる必要もないんだから。
だから恵麻もさ、
我慢しすぎないで甘えてよ。
欲まみれでいいの。
それが人間なんだから。
ありのままの恵麻の気持ちを
隠さないでいいんだから、ね?」
「うん、ありがと……。」
惚れたモン負けなんて、
言ってたけど……
ひさくんは知ってるのかな。
こっちはとっくの昔に
惨敗だってこと―――。
「あとね、どうしても今日
恵麻に聴いてほしい歌があるの。」
~♪~
「あれ……これ、
ドラえもんの…?」
「確かに!!
確かにそうだけど!
ムード!!笑
まぁ、でも……
そんな恵麻ちゃんが好きだから
もう、しょうがないか。笑」
「ご、ごめん…w」
「全然? もう、慣れたし!笑
……この曲の歌詞、
ちゃんと聴いたことある?」
「ちゃんとは、
知らないかも……。」
「オレの気持ち、
そのものだよ。」
私を、
真っ直ぐに見つめながら
微笑んで。
「あーあー。
それでは聴いて下さい。」
「それ、マストなんだね。笑」
「静かに!w
それでは聴いて下さい。
増田貴久で『ひまわりの約束』」
〜♪〜
「ありがとうございましたっ!」
「ふふっ。」
私が、
コンサート
観てみたいって…
言ったから……?
ひさくんは、
いつだって
優しくて…。
ひまわりみたいに
真っ直な気持ちで
私を包んでくれる……。