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【報道系】夢小説

第1章 【Forever mine:増田貴久】





「行ってくるけど…、
今日は多分、遅くなるから。

明日結婚式だし、先に寝といてね?
寝不足じゃオレの腕が振るえないからね!笑
あと…」

「鍵とドライヤーと化粧水…でしょ?笑
大丈夫、忘れないから。

安心して行ってきて。」


いってらっしゃいのキスをして


ドアが閉まる音に安心したのか
涙が頬を伝って…


今からこんなんで
大丈夫なわけ、ない。


お願いだから
しっかりして…。


鍵を掛けようと手をかけた
そのとき、


慌ただしくドアを開いて
飛び込んできた彼が
私の顔を見るなり…


「……やっぱり。
なんか、そんな気がしたんだ。
戻ってきてよかった。

一人で泣くなって言ったろ?
バカ……。」


外の冷気を纏った彼に抱き締められ、
冷たくなった頬に
暖かい涙が止めどなく伝って―――…。


「『またオレが笑わせるから
何度でも泣いていいよ』
なんて言ったのに、

ごめん。

もうすぐお前が泣いても
何もしてやれなくなる。

気付いてあげることさえ。。

……わかる?
このやるせなさ…。

だから、お願いだから…

隣に居られる間は我慢しないで
オレの前で泣いてほしいんだ。

オレに心配かけないように
我慢してくれてるのはわかってるし、
その気持ちは嬉しいんだけど……。

怒りも、悔しさも、
悲しみも全部、オレにぶつけろよ。

全部、オレのせいなんだから。
オレが、受け止めるから…。

せめて、それくらいさせてよ。。」

「違うよ。
ひさくんのせいじゃ…ない。」

「オレの仕事のせい、だろ?」

「それも違うよ。
それこそ、違う。

私が好きになったのは、
今私を抱きしめてくれてるひさくんなの。

人生の岐路にたったとき、
今に繋がる道を選択してきてくれて
そこからたくさんのものを得てきてくれた
ひさくんだよ?

今とは違う決断をしてきたならそれは……
私を今、抱き締めてくれてるひさくんとは
違う人だから。

だから、それは違う。」

「………ごめん。
オレ、情けない思考しかけてた。

恵麻は……オトコマエだな。」

「…惚れんなよ?笑」

「……ばかw」



『とっくに手遅れだよ……。』



その言葉を飲み込んで
恵麻の鼻を摘んだ。




お願いだから、
これ以上惚れさせないで―――…。










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