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【報道系】夢小説

第3章 【ミステリア:増田貴久】






―――ポタッ。


……?


朦朧とする意識の中、
うっすらと瞳を開けると


貴久くんの瞳から
零れ落ちた涙で。。


「ごめん、恵麻ごめん…。

泣かないで、恵麻……。」


愛しそうに私を抱き締めながら
震えている貴久くんの背中に


胸が締め付けられる…。











―――私たちの愛は
多分、理解されにくい。


けれど、
ここには確かに
1つの愛がある。













哀しくて、
痛みを伴う私たちの愛を
そんなものは愛じゃない
と笑う人が殆どかもしれない。


そんな歪な彼の愛を
理解してあげられるのは…
きっと、私だけ。










そして…、
こんなアイノナカデしか
生きることができないのも
また、私たち―――。











貴久くんの唇にキスを落とし、
見つめ合って……。


「……私が愛してるのは
貴久くんだけだよ。

不安にさせて、ごめんなさい。

私はここにいるよ。
どこにも行かない……。」

「恵麻、約束だよ…。
1分1秒でもオレ以外のオトコのこと、
考えないで。

じゃないとオレ……

何するかわかんない。。

自分でも、
自分が恐いんだ…

恵麻の笑顔が
たまらなく好きなのに、

今、
その笑顔を奪ってるのはオレなんだ。。

わかってるけど!
わかってるのに…っ!!」


言葉を詰まらせるオレを慈しむように
そっと抱きしめて微笑む恵麻。


「……大丈夫、ちゃんと伝わってるから。
もうこれ以上苦しまないで…。

タカ?
今までも、これからも愛してる……。」











そんな恵麻が
やっぱりオレは
たまらなく愛しくて。



誰にも、
渡したくなくて―――。











お互いの存在が100%の関係じゃ
息が詰まりそうになるのだって
理解は、出来るんだ……。



だけど…
オレ以外のヤツから
与えられた幸せなんかで



恵麻が
笑顔になるなんて…



やっぱりオレには
気持ちが悪くて……。











この笑顔が一瞬でも
他のヤツに向けられることが
許せなくて……。



きっとまた、
オレは同じコトを
繰り返してしまうんだ―――…。






















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