第5章 トラウマ
ちょっとずつだけど、冷静になってきてる自分がいて…そして自分の心臓が速くなってきてることにきづいた。
このままじゃ教官に気づかれる…!
『あ、あの!』
篤「ん?」
『も、もう…大丈夫です』
篤「そうか?」
教官がゆっくり離れる。
わたしは顔が見れなくてうつむいたまま。
篤「…本当に大丈夫なのか?」
心配そうな教官が顔を覗き込んだ。
『ーーっ!?』
篤「ーっ!」
ぶわっと顔がさらに熱くなる。
教官もそれに気づいて同じように顔を赤くした。
篤「お前…な…今更赤くなるなよ」
『きょ、教官こそ!』
お互い顔を見合わせる。
赤くなってる顔を見てどちらともなく笑った。