第5章 トラウマ
小「実は堂上もね、投げ込まれたダミーに“クマだ!”って叫んで掴みかかったんだよ」
笑いをこらえながら教えてくれる小牧教官。
それに対して堂上教官は仏頂面で耳を赤くしている。
郁は教官と一緒なんてと、頭を抱えてた。
『なるほど!これはご両人ですね』
篤「こら佐々木、余計なことは黙ってろ」
堂上教官はわたしの頭を腕で挟み込む。
『あいたたたた!』
小「堂上、佐々木さんのこと好きだからって抱きしめちゃまずいよ。いろんな人に目つけられちゃうよ」
篤「んな?!」
腕が緩む。
その隙にわたしは小牧教官の方に逃げた。