第4章 追加訓練
篤「ところで、お前はいつまで俺を “教官” って呼ぶんだ?」
『え、なんかもう定着しちゃって…いずれはアレですけど、しばらくは今までのままで…ダメですか?』
篤「まぁいいけど、ちゃんと場をわきまえろよ」
『はーい』
最後のペグを打ち、ロープをかけて…
『できた!』
篤「上出来だな」
ポンポンと頭を撫でられて嬉しくなる。
『教官に撫でてもらうとなんか幸せな気持ちになりますね。犬とか猫ってこんな気持ちなんだろうなぁ…』
篤「なんだそれ、俺はお前の飼い主か?」
『飼い主…ある意味そうかも…』
真顔でそう言うと、教官は笑う。
その笑顔を見て、今までの疲れは吹き飛んだ気がした。