第3章 拝命
稲「私はあのとき何が何でも香さんを救いたかった。足がなくなったとしても、君を助けたかった。…君が生きていてよかったよ」
『司令…』
思わず目に涙が溜まる。
けど、ぐっと堪えて司令を見つめた。
『司令が図書隊を作ってくださったから、わたしはここを目標として今まで頑張ってこれました。これからは図書特殊部隊の一員としてお役に立てるよう精一杯励みます。もう二度と同じことが起こらないように…』
わたしは司令を見つめ、敬礼をする。
司令は変わらない優しい眼差しでわたしを見ていた。
そして、玄田三監たちの方に体を向ける。
稲「香さんのことは、あなたたちに任せますよ」
「「「はっ」」」
3人は稲嶺司令に敬礼をした。