第3章 拝命
『郁!ほら、もう時間やし行こっ』
浮き足立つのを抑え、わたしと郁は司令室に向かう。
滅多に行くこともない司令室に。
なぜ行くことになったかというと…
図書特殊部隊、“Library task force”への所属が決まったから!
『これで役に立てる…!』
郁「え?佐々木なんて?」
『いーや、なんも!』
司令室へ向かう途中ですれ違う人の階級章は図書正やその上の図書監ばかり。
『……』
ドキドキするのはわかる…けど……
隣できょろきょろしている郁が目立って仕方ない。
『郁、いくらなんでもきょろきょろしすぎ』
郁「だってさ~~……」
「香」
『ん?』
名前を呼ばれ振り向くとそこには光がいた。