第1章 はじまり。
部屋の前でわたしと麻子は別れた。
麻子は郁と同室。
わたしは同室の子はおらず、二人部屋を一人で使っている。
『わたしが志望した理由…か』
そんなことを呟きながら服を脱ぎ、鏡の前に立ち体を見ると、いたるところに痣ができていた。
『また増えたなぁ…』
消えたと思ったらまた増える痣。
まあ、頑張ってる証拠だと思うことにして、さっと部屋着に着替えてお風呂に向かった。
「あ、おい香」
お風呂から上がって部屋に向かう途中に誰かに声を掛けられる。
振り向くとそこには、手塚 光がいた。
『光。おつかれ、お風呂?』
光「そ。俺も風呂上り……ん、やる。」
そういって、スポーツドリンクをくれた。