第7章 グレー
あれから数日。
郁は他館リクエストの間に返却図書の整理に回ることが出来るほどに成長した。
篤「佐々木、あいつ顔どうした、なんかの皮膚病か?」
郁を見ながら、堂上教官が聞く。
『柴崎の特訓です』
小「そうらしいね。柴崎さんが出す問題に間違えた分だけチョコレート食わされるんだって。因みにアベレージは?」
『10個前後です』
始めた時は、問題出した分だけのチョコの数だったけど、今ではだいぶ減ってきた。
篤「いつ消えるか見ものだな」
そう言って堂上教官が目を細める。
その姿を見て、ちょっとドキッとした。
すごく優しい目だったから…