第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
ユーリが修理屋を始めて少し経った頃、再びロー元へ挨拶に伺いたいという国王が現れた。
その国王もフレバンスに隣接する国王なのだが、どんだけフレバンスの周りの国王は暇してるんだとローはうんざりしていた。
因みにフレバンスに隣接する国は全部で3つである。
昔は4つあったのだが、フレバンスが滅んで色々あり3つに統一されたのだ。
(…まじめんどくせぇ)
ローは再び王宮の一室にいた。
そして暫くすると、側近の者から相手国の国王が体調が悪くなったので代理の者を寄こすと連絡が入った。
じゃぁこっちも代理でいいだろと思って帰ろうとしたが、もう王宮に到着したようなのでそれは止めてくれと、側近の人に泣かれたので仕方なくその場に留まった。
因みに側近の男性はアレンという少し気の弱そうな若者だが、戦闘能力は高かった。
彼が選ばれた理由もそこにあったのだが、なにかとローに振り回されている彼の姿を他の従者達は哀れんだ様子で見ていた。
「代理の者が到着しました」
そして程なくして目の前の扉が開かれた。
ローはさっさと終わらせようと考えながら視線を向けた。
「……てめぇ」
現れた相手国の代理人にローは思いっきり舌打ちをした。
目の前に現れたピンク色の髪には嫌というほど身に覚えがあった。
「……はぁ!?」
そして代理人であるシュライヤは、驚愕の表情で大声をあげたのだった。