第1章 前編 時の彼女と死の外科医
大きなガラス張りでできた水槽を興味深そうに見てると、突如現れたジュゴン達に奇襲を受けた。
しかしジュゴンがルフィの知り合いだと分かると、一度休戦となった。
なぜチョッパーがいないのにジュゴンの言葉が分かったかと言うと、ユーリの能力のおかげだった。
時空を操る能力は、時には動物の言葉さえ理解できるのかと、他人事のようにユーリは驚いていた。
そして程なくして現れたペトペトの実の能力者、ブリード。
言葉を交わしながら戦闘態勢を取る二人を見て、ユーリある重要なことに気づいた。
(あれっ、もしかしてチョッパーがいないということは……ルフィがローに抱きついて止めるシーンがなくなった、だと!?)
「しまったぁぁぁぁ!!」
ユーリは膝から崩れ落ち、その場に撃沈した。
「うおっ!?なんだどうした!?」
「…戦いも始まってねェのに、なんで倒れるんだよ」
ユーリの絶叫に思わず振り返る二人。
その隙をブリードは見逃さなかった。
「っ!しまっ…」
ブリードから放たれた能力であっけなく二人は首輪を掛けられた。
「ペトトトト、背後を向けるとか随分余裕じゃねーか」
ルフィとローは首輪を取ろうとするがビクともせず、そのまま結局ブリードに遊ばれてしまった。