第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医
「うっ、ああぁあぁあ!?」
頭を抱え込みもがき苦しむロー。そんなローにリデルは近づくが、強い力で振り払われた。
目の前に広がる光景に、バラバラに砕け散ったピースが徐々に繋がっていく。
ーーーおれは、何をした?目の前にいるこいつは……この女は………彼女は………おれが…愛していた人は……?
ローは立ち上がりふらつく足取りで血まみれの女性の元へ向かった。
膝をつき彼女に触れるが、恐ろしく冷たかった。
抱きかかえて何度も問いかけ身体を揺するが、彼女のオレンジ色の瞳が開かれることはなかった。
あやふやな記憶がゆっくりと繋がっていく。