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時の恋人【ONE PIECE】

第2章 中編 生贄の彼女と死の外科医





「なに辛気臭い顔してるのよ。せっかく私が会いに来てやったのに、失礼ね」

妖精の辛辣な性格は何年経とうが健在だった。そんな彼女にユーリは苦笑したが、ふとあることを思い出した。

「非常に今更で申し訳ない気もするのですが、あなたって何て名前なの?」

本当に今更な質問だが、いつも言いたいこと言って消えていくので聞く暇がなかったのだ。

「本当に今更ね。なんか腹が立つから教えないけど」

「えぇ!?そこ拒否する必要あるの!?」

「煩いわね!すべては私の気分次第よ!」


相変わらずな妖精の態度にユーリは何度か食い下がったが、今日は無理だと思って諦めた。


「そんなことより、捕らわれのお姫様は王子様を何時まで待ち続けるのかしら?」

「なにそのベタなRPGの設定は。私は姫でもなければ王子様なんていないですよ」

「へぇ、せっかくいい話を持ってきたのに興味ないんだ?」


不敵に笑う妖精に、ユーリは首を傾げるのだった。






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