第6章 STRIDE
入場行進も終わって開会式が始まった。
「選手宣誓!!」
「あ」
一年生の主審…ミッドナイトだ!!大好きなの!私の憧れる大人の女性像!!大人の色気!色気だ!!色気!!色気欲しい!!私もあんなふうになりたい!!
「1年A組、爆豪勝己!」
憧れのミッドナイトの登場に興奮冷めやらぬ中、よく知った名前が聞こえ、頭がスっと正気に戻った。
おぉ……。勝己くんか。確かに中学のとき、入試1位だったって自慢してた…ような気がする。
やっぱり、彼はこの中でもすごい人なんだなぁ。
いつもと同じ感じで台を登っていく彼を見て、なんだか少し、緊張がほぐれた気がした。
だって、こんな態度悪い選手宣誓、今まで見たことないもん。いつも通りやればいいって教えてくれているみたい。(絶対にそんな気ではないと思うけど、そう思っておくことにした。ポジティブシンキング大事。)