第5章 〈番外編〉わたしの背筋も凍ったぜ
そう言うと彼はピタッと動きを止めた。
おや?効いてる?
「君……僕の名前知らないの…?」
「え…あ……はい。ごめんなさい……。」
彼はあからさまに落ち込み、くらーい影を漂わせた。
そ、そんなにショックだった!??っていうか彼わかりやす!!感情ダダ漏れの時の私ってこんな感じなのかな……。気をつけよう。
「そ、そんなに落ち込まないで……!!あの……良かったら名前……」
見るに見かねて彼を励ます。
「…は、はぁ?べ、別に落ち込んでないけど!!勘違いしないでくれるかなぁ!!君に教える名前も無いね!!」
「!?」
……じゃあわしゃどうすりゃええんじゃ!!
(※大混乱中)
「あ……え、えぇぇ??」
「ち、チビのくせに生意気なんだよ!」
カチンッ
い、今チビは関係ないでしょうが!!
「な、なんだとぉー!!!」