第5章 〈番外編〉わたしの背筋も凍ったぜ
その時になって初めて自分の過ちに気がつく。
教室、間違えたー!!
「この前転校してきたって奴だろ!B組に何の用だコラァ!!」
「ぁあ……あ、えっと……」
B組……の教室にはいっちゃった……!!
あまり交流がなくてよく知らないけど、ここのクラスもヒーロー科…なんだよね……?まぁいいや、それより早くここから出ないと!!
しかし、このちょっと怖めの男の子は、ドアを塞ぐようにして立っている。……出れない!!
この人…怖い……なんか、怖い!声でかい!怖い!怖くて、間違えましたごめんなさい、の二言が出てこない。
銀髪で、なんだか凶悪な顔の彼……悪意は無いと思うけど、やっぱり……ごめんなさい!怖いです!!うわぁぁぁああ!!
「あれれ?どうしたの?君、A組だろ?ここB組の教室だよ?」
「……あ…」
凶悪な顔つきの彼の後ろからもう1人男の子が出てきた。
金髪で目が青色でタレ目……。爽やかで優しそうな人だ。この人ならちゃんと怖がらずに喋れるかもしれない。