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夢を叶える方法【ヒロアカ】

第45章 まぶしい闇




「っ…っく…」
「アマネっ!!…って、あれ!?泣いてる!?」
「なっ、泣いて、ないし!」


出久くんが、泣いてる私を見て驚いた。

頬がびしょびしょに濡れているのが煩わしくて、雑に頬をこする。


『みんな、凄すぎるよ、』

私は、“みんな”について行きたくて。
“みんな”のようになりたかった。


いつもそう。

心が弱くて、泣き虫で、いつだって迷っているような私だから。



「トガヒミコ……!」
「トガ!!そうだよトガです!覚えててくれた!!」


恋する乙女のような表情でうっとり笑う彼女だけど、

彼女はロックロックさんを刺した。
ただの“恋する乙女”じゃない。


「ここまでだトガヒミコ!」


私が剣を構えた瞬間、隣から先生の操縛布が現れて彼女を包み込む。

流石だ、と思った。
でも、それでは戦いは終わらなくて。


瞬間彼女は身を捩り、身体を一回転させてみたことない動きをした。


あれ、?

やっぱりどこかで、


「先生っ!?」

そんなこと、考えてる場合じゃ、なかった。


そうやって飛び跳ねた彼女は、
先生の背中を、


刺した。


「大丈夫だ近付くな!」
「で、でも!」


先生が、刺された。
相澤さんが刺された。
ロックロックさんだって刺されてしまったんだよ。

血が、流れて、


アノ時だって、そばに居てくれていた、
あの、相澤さんが、


「あいざわ、さん」


息が、つまり、焦る。
息が一瞬吸えなかった。


その、一瞬だった。


「あのね、ひよこちゃんに話したいことあるんだ!伝言!」

腕をつんと引っ張られて、私は後ろに転げ落ちる。


「っ…」


目の前に彼女の顔が大きく表れる。
蜂蜜みたいな瞳が楽しそうにゆらゆら揺れてる。


嫌な汗が垂れた。

あの時と同じ。
あの、時。


「トムラくんからの伝言だよ!」
「とむ…ら…っ…!?」


その名前も、あの時の、


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