第4章 友達の資格
「トレーニングしてるんやぁ。慣れない土地なのに、偉いねぇ。ほら、ひよこちゃん頑張ってるやん!あんなの気にする必要ないって!」
「そうだぞ!勉強もついていこうと頑張っているしな!素晴らしいことだ!」
お茶子ちゃんは優しくて天哉くんは真っ直ぐで。
本当にこんなふうになれる?どうやったらみんなと一緒になれる?
「あ、ありがとう…。」
「うん!体育祭一緒に頑張ろう!優勝するぞー!」
「私も負けんよ!」
「僕もだ!」
そう言ってお互いの士気を高めあう。本当に雄英高校は凄い。こんなに素敵な友達が出来るだなんて。こんなに素敵な生徒がいるなんて。
「また……明日!バイバイ!」
「えっ、一緒に帰らん?」
「ごめんね。先生に用事があって……。」
「そっか、じゃあね!」
「バイバイ!!」
「また明日!」
みんなと別れた後、私は職員室に走った。苦しくて、胸が痛くて。やっぱりいつものと違う。いつもの痛さじゃない。
私はやっぱりこんな所にいるべきじゃないんだ。
やっぱり私は、ダメなんだ。
「しっ…失礼します。えっと……や、ヤギさん、いらっしゃいますか?」
「あぁ、いるよ。安藤さん?どうしたんだい?」
「あ、あの、すみません、お時間、頂けますか?」