第4章 友達の資格
「なんで……知ってるの?」
驚いて顔を上げ、出久くんの目をじっと見つめる。綺麗な色で真っ直ぐで、いつもちゃんと見ていてくれる目。
私は、誰にも言ってないのに。
確かに、トレーニングはしている。皆についていくためにはなにかしないといけない。でも、鍛えるってことなんか右も左もわからない。ヤギさんに頼み込んで、トレーニングの仕方を教えてもらい、日々トレーニングしているのだ。
始めるの、遅すぎるし、追いつけるかどうかも分からない。みんなだってもっともーっと頑張ってると思うから、やらなきゃ、どんどん差がついちゃう。
「あっ、えっと、いや、その……がっ、学校帰りに偶然見ちゃって……。あっ、もしかして秘密だった!?ごめん!」
「う、ううん」
また目を下に下ろす。