• テキストサイズ

夢を叶える方法【ヒロアカ】

第37章 Let's struggle!




BOOOOM!!


大きな大きな破壊音。
心臓が大きく飛び跳ねて、繋いでいた手はぎゅっと強くなる。


すぐ近くだった。

砂煙の方を向けば、ぞろぞろとなにかが動き出すのが見えた。


『敵が姿を現し追撃を開始!現場のヒーロー候補生は敵を制圧しつつ救助を続行して下さい。』


そっか。

これも、試験なんだ。


「こっちへ!」
「う、うん!」


ヒーロー(の卵)がなるべくたくさんいる安全な場所へ、彼を案内しなくっちゃ。


私は、ヒーロー!……の卵…っ!
頑張れ頑張れ!

腕に力を込めてもう一度気合を入れ直す。


「頑張れっ!」
「え?」

「え、あっ、ごめんなさい!」


頑張るが、外に出ちゃったみたい。

驚かせちゃった少年に謝って、それから繋いだ手をひく。


迎撃。敵と戦わなきゃいけない。

そうやって、ちゃんと


守るんだ。
救けるんだ。



「君っ!その子、早くこっちへ!」
「はっ、はい!」


繋いだ手を離して、そのヒーロー(の卵)に託した。
彼は少しだけ手の力を強くしてから、うんと頷いて手を離した。



少し考えてから、私は眉に力を込めて決意する。

やれることを、私はやらないと。


「敵の足止め、行きます!」


私の足は砂煙の方へと向く。


「応援いこうか、大丈夫?」
「大丈夫です!こっち任せますね!」



『お父さんみたいなヒーローに』

そんな言葉が頭に浮かんで、足が止まった。


ダメだ、こんなんじゃ。
と頭を振って足をたたいた。


私の個性は。

対敵に、ぴったりだから。



砂煙の中からは、たくさんの人が出てきている。

敵から、みんなを守らなくっちゃ。


私のできることは、きっとこれだから。


/ 728ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp