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夢を叶える方法【ヒロアカ】

第35章 ZERO TO HERO





『は?』



出久くんに告白するって伝えた時、勝己くんはぽかんと私を見た。


『告白……するの!』
『は?』


彼はぱちぱちと私を見て、それから眉をひそめた。


『…なんでだ?』
『んーと、そろそろ……この気持ちにも、ケジメつけないとなって…思って……。』

そこまで言うと、彼はBOOMとひとつ爆発を起こした。

私はひゅっと息を飲んで、目を見開いた。


『てめぇはどこまでもアホでカスだな。』
『えっ』
『そんなだから振られんだよ。』
『ふらっ…まっ、まだ』


振られる…っていう言葉を聞いて、私の心臓はぎゅんっと小さくなった。



『振られる前提なら告白なんかすんなうぜぇ。どうせ泣くんだろ。』



その言葉に、わたしは驚いて



『なんもやってねぇやつがギャーギャー喚いても望みが叶うわけねぇだろうがうぜェ。』



続く言葉に、胸をつかれた。


好きになってもらう努力。


私はそれを、少しでもやっていたのだろうか。
ふたりで話すだけでいっぱいいっぱいになって、ワタワタするだけで、なんにも出来ていない。

勝己くんは、それを言ってるんだ。


『っ…でもアレだよ?これからなにかしようって思っても…仮免の訓練もあるし……』

『2倍やりゃいいだけだろうが!』

『2倍……!』


その単純で、理不尽な言葉に、どこか懐かしさを覚えた。

単純なお話だ。


仮免許

それから、

出久くん


ふたつのものを望むなら、
私は2倍、頑張らないといけないんだ。


『うん、わかった!』


勝己くんに、感謝も込めて、決意を伝えた。


『仮免ちゃんととって…!それで、絶対、振り向かせてみせる!』


伝えると勝己くんは立ち上がり、後ろ姿のまま言った。


『振られてもぴーぴー泣くなよ』
『泣かないよ!』
『どーだか』
『泣かないし、振られないもん!約束する!』


そんな約束をしてしまった私は、
現在、2倍の努力を、しているわけで。


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