第3章 希望の卵とぺんぺん草
相澤先生は、少し厳しい。話していると心がきゅっとする。
そんなことを考えていた時、尾白くんが鬼気迫る顔で走ってきた。
「先生!!敵の残党が!!」
「そ、そんな……!うそ……」
敵……。あまりの出来事にサーっと全身の血の気が引く。
「なんてこった。俺たちはまだ怪我で戦える体じゃない。」
「では!?」
「では!!?では、逃げてください!!正面出口まで!速く!」
先生も焦ってる……。焦ってる?目をじーっと見つめてみるが。
「先生、本当に焦ってますか?」
「えっ、うーん。」
とっても微妙な返事が返ってきた。
「ここだけの話、あの敵、偽モンだから。」
「へ?」
「あれ、実はオールマイト先生なんです。」
「お、オールマイト先生!?」
お、オールマイト?信じられない言葉が出てきて大きい声になる。
「声が大きい。俺は……やめとけってった。まったくあの人は。」
「オールマイト先生のはからいです。みんなのために、安藤さんも演技してください!」
「わ、わかりました!」