第3章 希望の卵とぺんぺん草
「で、次はこちら。倒壊ゾーンです!救助訓練の一回目として、今回はいろんな状況を体験してもらいます。」
「安藤は見学な。」
「えっ、なん」
「文句を言うな。」
ちょっと調子が乗ってきてやる気満々だったけど、できなくてちょっと残念だった。
訓練が始まり、先生と共に端にはける。
「な、なんで私はやらせてくれなかったんですか?」
「調子のんな。来たばっかだろ。保護されるために来たってこと忘れんな。個性使えねぇんだから。」
お茶目なミイラ男だと思っていたら大違い。怖いミイラ男だった。
「先輩、そんなこと言っちゃダメですよ!さっきは本当によく頑張ってくれました!自分にできることを考え行動する、素晴らしいことですよ!」
「そ、そんなぁ」
「そんなにこいつを甘やかさないでください。」