第3章 希望の卵とぺんぺん草
「その通りですわ、安藤さん。要救助者への接触。それが第一です!絶望的状況でパニックを起こす方も少なく無いと聞きます。そんな方々を安心させることが、迅速な救助に繋がるのです!こんな訓練?真剣に取り組まずに、なにが訓練ですか!!」
八百万さんは轟くん、勝己くんの前に立ち、説き伏せた。
2人は呆然とした顔をしている。
八百万さん、すごい。とっても立派だ。すっごくかっこいい。
さっきちょっと怖いなんて思ってた私を許して欲しい。褒めてもらってちょっと嬉しかった。
「八百万さん、私下におります。もしかしたらもう一人来てくださいっていうかもしれないです!」
「わかりましたわ!」
そして、ロープで下に降りていく。
「安藤さん!別のロープで担架を下ろしますから、ゆっくりでいいですわ!」
「はい!あっ、わわっわぁ!!」
「大丈夫ですか!?」
「だ、大丈夫です!!」
昔から登り棒は少し苦手だったけど、頑張って練習して、一番高いところまで登れるように頑張ったことがあったから。ちょっと落ちそうになりながらも降りていけた。