第3章 希望の卵とぺんぺん草
八百万さんは、話したことなくて、というかコスチュームが凄く……ろ、露出度が……凄い。轟くんはもう……目がやばい。なんだか憎しみがこもった、というか、見てて苦しくなるし、コスチューム寒そうだし。勝己くんは……めちゃめちゃ睨んでくる。その服のせいで威圧感が増している。
「うわ、なんか猛獣の中にマルチーズが迷い込んだみたいになってるぞ……。」
「大丈夫か転校生?生きて帰れるか?」
という声が聞こえる。なにこの人達猛獣!?生きて帰れるのかなって!私死ぬの!?殺される!?
体が震えでガクガクし始める。すると、八百万さんが近づいてきた。
「はじめまして、安藤さん。私は八百万百ですわ。よろしくお願いしますね。」
「あ、わ、こちらこそ。よろしくお願いします!」
柔らかい笑顔で挨拶してくれる。八百万さんは、めっちゃ良い人だった。怖いって思ってごめんなさい。やっぱり人は印象や見た目だけで判断しちゃいけない。そう再確認した。
「ほら、轟さんも挨拶してください!」
「轟焦凍。よろしく。」
「あっ、えーっと、よ、よろしくお願い、します。」
なんか、全くよろしくする気がないよろしくを言われた。えっ!やっぱり第一印象で判断するの正しかったよ!!轟くんすっごい怖い!
「なんで俺がてめェと一緒なんだよくそたまご!!あと、なんで半分ヤローと一緒なんだよ!!!」
「ひぁっ…!」
ラスボスが!!やっぱり、こ、怖い……!八百万さんのところへ撤退する。
「おい遊んでねぇで、始めるぞ!!」
「はっ、はい!」
相澤先生に一喝され、訓練が始まる。