第16章 合理的はなまる
相澤先生にもらったプリントを眺めながらモニタールームへ歩く。
『…安藤、お前はちょっと変則的だから、ほれ。詳細の書いてあるプリントだ。』
みんなの組み分けが発表されたあと、相澤先生からプリントをもらった。
わら半紙じゃなくて、ちょっといい紙。特別に1枚だけ印刷したんだろうなって分かる紙。
それでなんとなく、やっぱり私はみんなと違ってて、一緒ではないんだな……なんて思ってしまう。
…う、ううん!!違う違う!私には、私の出来ることをやらないと!
そう自分に言い聞かせ頬をパチンとたたいた。
「失礼します。」
「おや。いらっしゃい。」
「あ、リカバリーガールさん。…こんにちは」
「はいこんにちは。」
モニタールームにはリカバリーガール先生がいた。
モニタールームに入り、再度プリントを眺めていると出久くんが入ってきた。
「あ、ひよこちゃん!」
「出久くん!出久くんも見に来たんだ!作戦とか相談……は、無理か……。」
「……うん。」
出久くんのペアは、勝己くん。
…相談とか…出来なさそうだもんね…。
肩をいからせて歩いていく勝己くんの後ろ姿が目に浮かぶ。
どうにか、仲良くできないのかな……。だって、幼馴染なんだし……。仲良くあってほしいなんて思ってしまう。
2人の拗れた関係が、私のことではないのに、なんだかとても、寂しかった。
「あっ、そうだひよこちゃんは?なんか、変則的…なんだよね。」
「そうみたいで……ほら、プリント貰ったの。」
そして私がプリントを広げると、出久くんはプリントを覗き込んだ。