第15章 〈番外編〉All good things
7月▽日(☆曜日) 轟くんと帰った。
「…お茶子ちゃん用事できたって…。」
「緑谷と飯田も先生に呼び出されたらしいぞ。」
「……。」
「……。」
「……一緒に帰る?」
「じゃ、一緒に帰るか。」
今日は、轟くんと二人で帰ることになりました。
轟くんと二人になったことはなかったのでなんだか微妙な雰囲気になりました。でも、私は轟くんに話したいことや聞きたいことが沢山あったので、たくさんお話しました。
「轟くんの髪の毛ってカッコイイよねぇ。」
「そうか?」
「うん。なんか、オンリーワン!!って感じがする。」
「オンリーワンか。安藤の髪も真っ黒でなかなか綺麗だと思う。」
「おぉ…ありがとう。……♪」
轟くんが褒めてくれたので、私は嬉しくて、ちょっと鼻歌を歌いました。
「轟くんはさ、好きなものはなに?」
「好きなもの?」
「食べ物とか。」
「……そば。」
「ソバ!!渋いね!!」
「そうか?安藤はなんだ?」
「うーん、ハンバーグとか、プリンとか……あっ!あとみかんゼリー!」
「…なんか子どもみてぇ。」
「え」
轟くんは、そばが好きだって言っていました。
ただのそばじゃありません。あったかくないやつです。
一緒に歩いていると、素敵な感じの甘味屋さんを見つけました。
「ほぁ……。」
「安藤どうした?」
「ねぇ、あのさ、彼処……寄ってみませんか…?」
どうしてもそこに寄りたくなった私は轟くんを誘ってみました。意外と快く了承してくれたので、二人でその甘味屋さんによりました。
「ねぇすごい!!餡蜜!!あんみつだ!!クリームあんみつ!!」
「おぉ…落ち着け安藤。」
私はクリームあんみつを、轟くんは磯辺焼きを食べました。
なんだかとても楽しかったです。
「ここ凄く良い感じのお店だったねぇ。またお茶子ちゃんとか居る時に来よう。」
「あぁ。」
「磯辺焼き美味しかった?」
「うん。」
「そっかー!今度それにしよう。」
今日は、本当に楽しかったです。轟くんと沢山仲良くなれたと思います。本当に嬉しいです。もっともっと仲良くなりたいです。