第13章 Always thinking unto them.
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安藤の後ろ姿を見ていた。
一目散に逃げる、小さな背中を。
俺はなんだかよく分からなくて、ぼーっとしたまま家に帰った。
家に帰り、部屋に入りいつものように、でも、呆然としたまま勉強机に座る。部屋には夕日が差し込んで、ホコリがキラキラ光っている。
ふっと安藤の真っ赤な顔がフラッシュバックする。
俺…とんでもないことをしでかしたんだ……。
や、
やっちまったぁぁぁぁぁぁぁっ!!
超びっくりしてたじゃん!超困ってたし、超顔赤かった!!
その場で踞り、頭を抱える。
安藤に迷惑かけた、困らせた。
そんなことも頭を回ったけれど、
安藤ともう普通に話せなくなるんじゃないのか。
その事が頭の殆どを埋めていて、言葉に出来ないような後悔やら、絶望やらで溢れかえっていた。
「うわぁあぁぁぁぁぁぁぁ」
そのモヤモヤとした気持ちを吐き出すように俺は蹲ったまま呻き声のようなものをあげた。
もちろん、そのモヤモヤが消えることは無かった。