• テキストサイズ

夢を叶える方法【ヒロアカ】

第12章 友達と、友達のその先




鋭児郎くんはそうやって、いとおしそうに言うもんだから、私のこと言ってるわけじゃないのに、なんだか頬が少し、熱くなった。


それと、驚いた。

鋭児郎くんの心の中にそんなに情熱的な感情があったなんて。友達だったのに、知らなかった。

その感情がクラスの誰かに向けられているんだ……。

ドキドキする。これが恋バナ……。


「でもさ、そいつ、好きなやつがいるんだよな。」
「えっ……。」


そう言う彼は、すごく辛そうで。そんな顔、見たくなかった。


「だっ大丈夫だよ!!だって、鋭児郎くんはカッコイイし!優しいしさ!!…えっと、そ、そうだ!その子の気持ち、変えちゃえばいいんだよ!!」
「…そ、か。」
「私、ちゃんと協力する!」


「……そいつってさ、目がクリクリで、髪が黒くて」


そこまで言われて、1人、彼女のことが頭に思い浮かんだ。


「わっわかった!!その子って梅雨ちゃん!?」



興奮した私は、ブランコから身を乗り出した。


するとなんとバランスを崩し、私はブランコから頭から落ちそうになって。


「わっ、わわっわあああ!!」
「おっと。」


ギュッと目を閉じて来るであろう衝撃に備えたが、その衝撃はこなかった。

代わりにきたのは、暖かくて、かたい。


「ごっ、ごめん!!あ、ありがとう……ございます。」
「…なに考えてんだよ。危ねぇって。」


鋭児郎くんが、助けてくれたみたいだった。


抱きとめ、られている。

/ 728ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp