第2章 プライド×劣等感
「……よし。あっ花……。」
そして、花瓶の花を入れ替える。
「すいせんって、綺麗だなぁ…。」
お母さんがいつもやってたように花を生ける。一輪挿しの綺麗な花。
花を生け、急いで下の階にもどり、夕飯の支度を手伝う。
ご飯を食べる前にちょっとだけ筋トレして、
そして、みんなでご飯を食べた。みんなで食べるのはやっぱり、美味しい。ちょっと騒がしいけど。
「テレビみていい?」
「いいわよ。」
「やったー!にんた〇みるんだー!」
食後、そういってみんながテレビに集まる。
ポチっ
『____で敵が現れ、現場は一時騒然となりました。敵は少年を人質にとり抵抗を続けましたが』
あれ?これって、
「あれ?かつきくんじゃん!!」
「なんでテレビでてんのー?」
「か、つきくん……?」
いつもは自信満々な彼だけど、なんだかとても苦しそうな顔がテレビ画面に映し出されていた。
敵に襲われ、危なかったらしい。ちゃんと最後はヒーローに助けて貰えたと聞いてホッとした。
勝己くん、本当に人間だったんだ。
そんな失礼なことを、考えて、
いつもは憎い彼だけど、それを見るとなんだか胸がキュッとした。勝己くん、また有名になったなぁなんて軽く考えることができたのは次の日の朝だった。