第9章 英雄の後ろ姿
しょんぼりしながら事務所の人を待っていると後ろから声をかけられた。
「雄英高校の安藤さん?」
「あっ!こ、ここ、こんにちは!本日からお世話に……あっ、丸田さん!!」
「お久しぶり、ひよこちゃん。おっと、アマネちゃんって呼ぶべきかな?おっきくなったねぇ。」
「お、お久しぶりです!いつも、本当にお世話になっております!」
丸田さんだ。
丸田さんはいっつも私のいる児童養護施設を支援してくれる、優しい人だ。昔、父が所属していた事務所の人だからか、いっつも気にかけてくれた。
「じゃあ、事務所へ行こうか!今日からうんと学んでもらわなきゃね!」
「はい!」
優しい人でよかった。怖い人だったらどうしようかと思った。
事務所に着き、コスチュームに着替え、概要を聞いた。
初めて着るコスチュームは、なんだか、かっこよくてソワソワした。
みんなで考えたとき、みんながプリユアっぽいのー!とか、に〇たまー!とか、妖〇ウォッチー!!とか色々めちゃめちゃに書いてたから、どうなるかと思ったけど……なんだか全体的にフワフワしてて可愛い。
プリユアっぽい可愛いリボンが腰あたりにふわふわと付いていて、白色のふわふわインナーに色を添えている。私が書いたヒーローマントっぽい所はポンチョのっぽく肩にかかっていて可愛い。
丸田さんも、事務所のヒーローさんたちも可愛い可愛いと褒めてくれた。