第8章 〈番外編〉ヒヨコをプロデュース
「はぁ…。みんなの役にたちたいのに……おばさんがいつも簡単そうにやっている事がこんなにも難しいことだなんて。カッコよくこなしたいのに…私、不器用で……体育祭だってあんなしょぼい結果で……。」
安藤はどんどん下を向いていく。
「あぁ!そんな落ち込むなよ!お前!いいとこ沢山あるぞ!!」
「ほっ!ほんとに!?」
「あっ、うん……えっと」
安藤がものすっごいキラキラした目でこちらを見てくる。
うーん……。そんな目で見られると困る……。咄嗟に言ったけど、俺、安藤のこと正直あんま知らねぇし……。
体育祭の時の安藤や、この前の訓練の時の安藤、すっげえかっこよくて感動したんだけどな…。
「……。切島くんは優しいんだね……。」
「…ごめん。」
あからさまにしょんぼりしたあと、寂しそうな笑顔を向けられた。……なんか、すっげえ悪いことした気分。罪悪感が半端じゃない。
「…お、俺、お前のこと、全然しらなくて。そ、そうだ!ないならつくればいいんじゃないか!?」
「つくる……?」