第7章 敗けて勝ってその後で
なりたいもの。目を閉じて想像してみた。
思い浮かぶのは、あの優しい声と優しい笑顔。私のなりたいものはいつも、柔らかくて、優しくて、あったかくて……。
私のなりたいものは……
「じゃあそろそろ、出来た人から発表してね。」
先生は無慈悲なことを平然と言う。
はっ、発表形式!?
むむむむ、む、むりだよ!!私のネーミングセンスをみんなの前で公表するの!?
ただでさえ人前で話すことが苦手なのに、ネーミングセンスも発表しないといけないなんて、拷問だ。
しかし、青山くんは間髪入れずでてきた。
青山くん、さすがだ。
「いくよ…輝きヒーロー、I can not stop twinkling!訳して、キラキラが止められないよ!!」
「短文!!!」
皆が間髪入れず突っ込む。
「そこは、アイを取ってcan'tにした方が呼びやすい」
「それね、マドモアゼル」
でも……すごい!名が体を表している!!青山くんいっつもキラキラだもんね!こういうのがヒーロー名なんだ…!!
キラキラしてて素敵……!素敵なヒーロー名だなぁ、、思わず顔が紅潮する。
「で、なんで安藤は顔赤くしてんの!?」
「す、素敵……と思って……!青山くんのヒーロー名!」
「えぇぇぇえ!!!安藤意外と趣味すごいな!」