第7章 敗けて勝ってその後で
個室に逃げ込み、頭を抱える。
ううう、ただでさえみんなの隣にいる資格ないのに!2人きりだなんて滅相もない!神がお怒りになる!
狭い場所に入って落ち着いたのか、思考がだんだんまとまってくる。
そして、教室で見た彼のことを思い出す。
……なんか、轟くん、ちょっと前と違ったな。
体育祭の時、彼凄く怖い顔をしていた。なんか、全世界を憎んだみたいな、苦しそうな顔。
でも今日の彼は……なんだか優しい顔してて…。スッキリしてたっていうか……。前より取っ付きやすい…的な。なんでだろう。
いつか……仲良く、なりたいなぁ。
いつか仲良くなって、ちゃんと話せるようになりたいなぁ。