第7章 敗けて勝ってその後で
皆が登校しはじめた時間を見計らい教室に滑り込んだ。
「おはよう、ひよこちゃん。」
「おっおはよう!つゆちゃん」
緊張したけど、つゆちゃんは自然に、普通に接してくれて、すごく嬉しかった。
やっぱり、ここが、皆が好きだなぁ。
みんなから、学校に行くとき声を掛けられたとかいう会話が聞こえてきた。私はなかったな……当たり前か!
「ひよこちゃん!おはよう!…大丈夫やった?」
お茶子ちゃんも普通に挨拶してくれた。嬉しいけど、やっぱり、恥ずかしい。
「おはよう。うん。元気!」
「最後のトーナメントすごかったんだよー!生で見れんかったの残念だねぇ」
最後はトーナメントだったんだ……。まだちゃんと体育祭を見ていない私は、誰が優勝したかさえ知らなかった。家では、子供ばかりなのでテレビはいつも教育テレビなのだ。新聞はとっていないし……。