第5章 麻酔科医:白布賢二郎
木葉先生が帰って行った診察室。再び2人きりの空間が訪れる。
ドキドキした気持ちのまま恥ずかしくて白布先生の顔を見る事ができない私の背後に、再び白布先生が立った。
優しく頭に乗せられた手にビクッと反応してしまう。
「帰るか」
「きょっ…今日は、残業ないんですか?」
思わず挙動不審な声をあげてしまった私に、まらクスリと笑う彼。
「今日は、牛島先生も出張でいないし、もう帰れる」
その言葉に頷いてから、帰り支度をした。
ドキドキは止まらないまま、身体は興奮を求めているのが分かって、尚更恥ずかしくなる。
白布先生の車で彼のマンションへ。
他愛のない会話をしていた気がするけれど、やっぱり話の内容は上の空になってしまう。
部屋に着けば、すぐさま彼に抱きしめられた。
「お前、さっきから人の話聞いてないだろ」
白布先生の胸に抱かれながら、ウンと頷く。
「だって、白布先生が……」
「俺が?」
「……」
ちゅっと軽いキスが送られ、診察室からの続きが始まる。
先ほどと違うのは、あっという間に衣服を脱がされソファーに横たわっていること。
白布先生からの甘い愛撫を受けながら、不意に思い出した。
「先生っ…今日、何かあったんですか?」
突然の私からの質問に白布先生の手が止まる。
そしてソファーに座ったかと思うと、私を足の間に座らせた。これはフェラしろと言う無言の圧力。
彼のズボンに手を掛けて、すでに硬くなり始めているソレを取り出した。
先端からゆっくりと舐めとっていき、口の中へとソレを咥え込む。
白布先生の手は私の頭を撫で、快感に浸っていた。
「何もない」
と呟かれたから、それ以上は聞かなかった。
プライドの高い彼だが、本当に聞いて欲しい時はちゃんと話してくれるから、私も追及はしない。
ポンポンと頭を軽くたたかれ、もうおしまいという合図。顔を上げた私に笑みを溢した白布先生は、軽々と私の身体を持ち上げる。
彼の足に跨るように対面で座り、ギュッと抱きしめあった。太ももに当たる彼の硬いものがビクリと動くのが分かって、ちょっと嬉しくなる。